なぜ青ペンか。ジャーナリングやスマートノートをしようと思い立ち、モチベーションを上げるためにいいペンないかなーと探していたら、YouTubeにもともとTVさんの動画が上がってきて、すごい青ペン欲が上がり、持っていたものにいくつか買い足し、使い心地を比べてみました。もともとTVさん、一般人であろうになぜこんなトークが上手なの?関西の人ってみんなこうなの?なんだか聞いてて心地よく、面白いんですよね、お若いのに。
「サラサラ書ける」か、数ヶ月書いてみてのレビュー
あくまでジャーナリング、スマートノート用なので、基準は
・急な閃きに対応するべくサラサラ描きたい(ペン先が紙に引っかかる、掠れるはダメ)
なんだか急に思いついたことを書いていると頭で思っているもやっとしたアイデアを文字にするのに手が追いつかないことがあって、書きたいことが消えてしまうことがあるんです。するする書けるが必須。なので、手帳用の極細は対象外。
・色は「青」 なんとかブルーという亜種もありますが、あくまで基本の「青」「ブルー」を選びました。インクは水性、油性混在しています。
・使い込んでからの感想 購入していきなりのインプレッションだけではなく、B4ノートの見開きに日記を毎日違うインクのペンで書いて、書き慣らしてからの個人的な感想です。
まずは油性ボールペン。


1Jetstream(三菱鉛筆)
このボールペンの描きやすさに気がついたのは、どこかの空港のカウンターで何か記入した時に使われてて、「これ書きやすいですね!」っていったら「そうですよね!」っていわれたのでいわゆる日常の業務ではよく使われていることを知りました。油性のボールペンが苦手だったのですが、スルスルと字が上手になったような気がするし、ペンの方が先に進んでいく。逆にいうと字が下手くそにならない。やはり油性のナンバーワン。企業の名前が付けられたギブアウエイとしてもらうこともありますね。
2 Blen(ゼブラ)
もともとTVで初めて知って、評価がいいので買ってみました。明るいブルーが気持ちも明るくしてくれる!濃い青が続くと、この明るい青がほっとするのよね。ただ、書きごごちはいいんだけど本体がぽってりして軸が太い。デザイン重視という感じで。その点Jetstreamは細いところと太いところがボンキュッボン(古っ)となっていて、握り心地も良いのよ。Jetstreamの話になってしまった。
3 MONO graph Lite(トンボ鉛筆)
あまり油性は好きでないのですが、もと弟(もとでい)さんおすすめなので買ってみました。最初書いてみて何これ!書きやすい!サラサラ書ける!何このなめらかさ!びっくり!さすがもと弟さん!細めなので手帳も行ける。ただちょっとこのデザイン引くんですけど。。。消しゴムだと違和感ないのになんでだろう。モノグラフシリーズとしてシンプルデザインもあって、インクを入れ替えればいいのだけど、デフォのインクが黒で、使い切ってから青インク入れ替えるのが面倒なのでこのベタなの買いました(笑 monoデザインの裏側はスケルトンなのでインクの残量が見えていいか(笑
ただこの夏、暑過ぎたせいか、インクが漏れていました。さらに、ノックしたら元に戻らない現象が、、 冷房のない部屋に置いておいた私が悪いです。まさかメーカーも30度を超える日々が続き、そこで保管されていることは想定していないと思うので。
4 Acroball(パイロット)
これも業務用に使われている頻度が高いアクロボール。デパートの抽選会場のデスクで、「書きやすいですね!」っていうと「アスクルの大量発注です!」と言われました(笑 実はそれほど注目していなかったのですが、もともとTVの動画にコメント書いていた人がいたので、買ってみました。シリーズがたくさんありあすぎたため、青インクがあるデザインが良さげな0.7細字を購入。0.5のカラーリング、透ける青色ボディがちょっと安っぽい感じで、、、着心地は可もなく不可もなく普通に描きやすいかと思いきや、ダマがすごい。ここで取り上げた油性ペンのなかで新品なのにすごいダマ。たまたまなのか?0.7だからなのか?青は紺系。CROSSやPERKERのようなねっとり感のない、低粘度の油性インク。たしかにさらさらしているけど、ダマ感がちょっと、、
5 PERKER(パーカー)
ここで突然イギリスのパーカー。日本でよく企業名の入ったペンをもらうのと同様、海外でもペンはギブアウエイ的な試供品としてよく提供されるのです。パーカーのこのシンプルなペン、クリックするときのカチッという音が日本のボールペンに比べると少し低い。バネの違いなのか。だからカチっとしたときに見なくても、あ、パーカーだってわかる。軸が細くて描きやすい。ただ海外のボールペンって中字から太字が多い。漢字と違って英語はそこまで細かく書かないから。あと中字や太字だと余計に油性独特のぬるっと感が強い。これはデフォで入っていたインク芯で、1.0なのにM表示。突然名前だけ書くと、かすれていたり、出が悪いと感じるのだけど、日記のようにたくさん書き殴っていくと、このぬるっと感の滑りがよくなってきて本領を発揮します。ペン先が回って、まさにボールのペン、といった感じ。実はジェルインクも購入したのだけど、本体が1つしかないので、この油性インクを使い終わったら水性ジェルインクに取り替え予定。ペン先が細い方が指に力が入れやすく、その点デザインが優れていると思います。イリギスのペンかと思ったらFRANCEと書いてありました。
6 CROSS (クロス)
こちらもあるエアラインにもらったCROSS。海外メーカーならではの捻ってペン先を出すタイプ。黒インクが入っていたけど、青インクを購入。デフォで入っていたM中字にしました。インクは純正だけどmade in China。こちらもぬるっと系。色は明るい色で超好み。年取るとはっきりした色がいいのよ! しかもスルスル書ける。ダマにもなりにくい。
捻りでペン先が出しにくいけど、細いデザインで握りやすい。PAEKERもそうなんですが、この手のインクはどこまで減ったか見えないのが難点と言えば難点。
ロンドンのハロッズで何か買った時に、このペンで何かを書いたら「いいペン使ってるわねー」と言われました。イタリア系の女性店員だったけど、世の中にはブランドで判断する人がまだまだおるんです。
以下、水性ボールペン。


7 Hi-TECH-C(パイロット)
さて、ここからは水性インク。(廃盤品なので読み飛ばしてください) 一時期使いまくったハイテックC。細書きゲルインキボールペンの先駆け。好きすぎて、高級バージョンのカヴァリエを黒と青2つ持っています。これもJetstream同様、字が上手に書けると錯覚できるペン。サラサラかけるし。しばらく使わないうちに(あまり手書きで書くことがなくなっていた)、カヴァリエは廃盤になっておった。リフィルもなくなってしまった。細身で使いやすく、描きやすいのにーーー 同じパイロットのジュースやジュースアップ用のインクが使えるようですが、、 商品の回転が早すぎでしょう。日本のメーカー。新製品開発もいいけど、いいものは長く出してってよー。
2025年2月、ハイテックCは、「ハイテックC 80’sシリーズ」として、ポップな装いで期間限定で復活したそうな。スタンダードなハイテックCは公式サイトによれば在庫なくなり次第販売終了だそうで、今では「コレト」のレフィルとして、そのDNAを残すことになったようです。
8 ジュースアップ(パイロット)
パイロットのゲルインキペン、使っていませんでしたが、もともとTVの総選挙にあったので、使ってみました。青が鮮やか系でなく、パイロット万年筆インクの色彩雫の「紺碧」に近いかな。大人な色。サラサラ描きやすいけど、紙に対するインク先の面をきちんと当てないとインクが出にくい。どういうことかというと、紙が完全に平らになっていない状況(片手で押さえられないとか)のときにペン先からインクが出ない。簡単にいうとすごく斜めにペンを当てるとインクが出ない。たとえばエナージェルにはこれがなく、割と全方位からインクが出る。ところで、ジュースアップとはジュースシリーズのうち、激細0.3mmと超極細 0.4mmがあるのがジュースアップだそう。シリーズがたくさんあってわからんわ。インク交換のとき調べるの面倒くさ。
と思っていて使い込んでいたらインクのフローがよくなって書きやすくなった。夏の期間、温度が上がったのもあると思うけど、全方位でインクが出ないのはそのままだけどだいぶフローがよくなって印象アップ!さらに何ヶ月も使ったことで、超書きやすくなった!
9 フリクションノックゾーン(パイロット)
フリクションは色が薄くて(しかもインクがすぐ減る)、もっと濃くならんかいと思っていたところに出たのがノックゾーン。ただし最低価格550円(税込)から。しかもデフォが黒インクのみなので青インクは別に買いました。このライトグレーの本体買いましたが、550円にしては多少の重量感もあって、持ち手も細めで買いやすいやん!インクもそれほど濃くはないけど、スルスル書けて他のゲルインクボールペンと遜色なし。インクの出も良い!フリクション使ってますということを意識せずに使えるくらい。青インクの色はパイロット万年筆の色彩雫の「月夜」よりかな。これでブルーブラックがあったら普段使いに良いですね。
10 ENERGEL(ぺんてる)
そしてやっぱりENERGEL。気持ちいいくらいインクが出てくれて、サラサラ書ける。日記というか、スマートノートのように思考やアイデアなど、パッと閃いたことをバーっと書いていくのに、カリカリしていると本当にイラっとするのですが、ENERGELにはそういうことがない。また角度が変わってもインクがちゃんと出るのは高ポイント。つまり、平らなところでなく、ノートが押さえられなくて、ページが少しめくれていたり(つまりノートが平らでないところでも)、どの角度でもインクがでるのがすごいところ。ペンが当たる全方位インクがスルスル出るのは本当にすごい。
もともとこのペンを知ったのが、twitterで人気のポストで綺麗な文字をアップしている人がいて、(ペン字のプロ?)てっきり万年筆で書いているのかと思っていたら何とENERGELだったのだ。それで手に入れたのがENERGELのブルー0.5mm、これが超〜〜〜〜いい。滑らかなか着心地、明るいブルー、太めの軸も気にならない。確かにデザインがウルトラ警備隊系というか、何か特撮のユニフォームみたいな感じだけど、そんなのも気にならない書き心地。要は、書き心地が何にも勝るということ。日本語の「トメ」や「ハネ」が綺麗に書けるのは何にもまして高ポイント!
11 uni-ball One(三菱鉛筆)
こちらももともとTVで出ていたので買ってみました。可もなく不可もなく。このデザイン、LAMYっぽいんですけど、オシャレ度でいうと間違いなく手帳に刺しやすいのよ。こちらも掠れることなく、サラサラ書けて、思考の邪魔をしないのがとても良いです。
12 uni-ball Signo(三菱鉛筆)
シグノはノック式もありますが、あえてスタンダードのキャップ式にしました。インクの出がよく(これ大事)、めちゃめちゃ描きやすい。ジャーナリング&スマートノート用に、急に思いついて書くものでなく、書くと決めてペンを持ってノートに向かいあうので、キャップ式でも全く問題なし。ただ、ここで、疑問が起きる。キャップ式とノック式のゲルインクの違いとは?さくらクレパスの「【ボールペンの種類と特徴】インキ、形状、機能を知ってニーズに合った選択を!」によると、ノック式はインクの乾きを抑えるため、ペン先のボールに力が加わったときだけインクが出ないようになっているのでした。
つまりペン先の安定度でいうと、キャップ式のがいいわけで。そうなると、ノック式でインクフローがいいエナージェル、お前何者?
シグノのいい点は、顔料を用いたゲルインクであること。油性ボールペンと同等以上の耐光性(色あせや変色しないか)と耐水性(水に耐えられるか)があると、メーカーが言い切っています。
(参考)油性・水性・ゲルインクの違い
13 SARASA CLIP(ゼブラ)
めちゃ紺色。青というには濃い。そこまでインクがサラサラ出てくるわけではなく、少し硬めで若干の引っかかりがあるような。なんとサラサクリップには、青、ブルーブラック、コバルトブルー、ペールブルー、ライトブルー、ブルーグリーンと6つも青系の色があって、コメントを見るとコバルトブルーがいわゆる青らしい青だそう。
まとめ
色やインクの出方は、ノートの紙質、気温、使い手の持ち方による筆圧や角度、いろんな条件によっても変わってきます。あくまで好みの問題です。自分が気持ちよく書ければ良いのです。
スマートノートに書き殴るには結局定番の油性ならJetstream、水性ならENERGELが好みとなりました。
結局インクの出と、ボディのバランスなので、それが総合的に優れているのが、結局一番売れているJetstreamなのだと思う。各社のサイトを見ると、細かいバージョンアップがあったり、インクにしても、ペン先にもすごいテクノロジーが詰まっているのだけど、結局バランスなのよ。車だってエンジンだけよくてもボディの剛性が低かったり、舶来デザインでエンジンが三菱でも、車としての仕上がりがイマイチみたいな。全体の総合力で結局トヨタが勝つみたいな。
あと、いろいろ試すことで、自分の本当の好みが統計的にわかって良かったです。サラサラ書けることは前提として、細身のボディが持ちやすく、明るめの色が好みだということがあらためてわかったし、苦手だった油性インクも抵抗感がなくなりました。
なんと言うか文房具店に行っても、たくさんありすぎの割には、自分が比べたい色と太さがTESTERやSAMPLEになっているわけでなく、結局ようわからんのよ。
でも100円台からこのレベルのボールペンが買える日本ってすごいよ!ペンってだいぶ前からあんまり値段変わってない優等生じゃない??前にドイツ行った時、文房具店に行ったら、LAMYとかカランダッシュもあるんだけど、普通にぺんてるも売ってたし。文房具界にも舶来志向の人がいるけど、安くてもいい品質を作って、誰でも使えるってすごくない?
ドイツの店で、どのLAMYにしようかすっごく迷ってたら(日本の半額くらいだったのに)、中国人がごそーっとLAMYを鷲掴みして買ってったわ(爆買いの頃の話)。

日本の文房具、やっぱりすごい。

