中国に行くことになり、この夏に商務・貿易のMビザを取りました。結局、処理水云々のゴタゴタで行けなくなったのですが、ビザ申請、大変でした。個人で申請した場合のすったもんだの記録。
第一関門:オンライン申請
9月出発予定だったのですが、準備は7月からスタートしました。まずはオンラインで申請。気軽に構えてたら、なにこれ。職業・学歴、通った学校の住所とか。年収、配偶者から親、子供、それぞれに生年月日だけでなく、国籍や職業まで。何かの記事に就職試験よりも細かい情報を入れるとあったけど、まさに丸裸。個人情報受け渡し。日本語が打ち込めない欄があったり(おそらくひらがなやカタカナに対応していない)、いちいち記入ごとに調べなきゃいけないこともあって、サクサク進まず。旅行のプロの旅行情報サイトの記入例を参考に入れていったのですが(この記入例より増えた欄もありました)、困ったのが、
- 写真 規定にはまらずに何度も自撮りし直し。眉毛が出てればいいということではなく、おでこ丸出しにしないとだめです。白い壁を背景に撮ったのに、すこしグレーの影だあるだけでだめでした。最初口角上げて撮っていたのにアップがうまく行かずだんだん疲れて人相が悪くなってしましました。
- パスポートの紛失歴 何年何月何日に紛失あるいは盗難されたのかの欄がある。実はだいーぶ前に海外で盗難に遭って紛失してまして、大使館で再発行したパスポートで年月はわかっても日にちまでわからないのよ、前すぎて。でも入れないと進まない、、、おそらくこの日だっただろうというのを入れました。
- 過去5年間の海外渡航歴 パスポートのスタンプだけだと、確認するのに漏れがあるかもしれないし、そもそもスタンプ押さない国もあるし。過去のカレンダーを遡ってチェックして入力しました。→現在は1年に簡素化(9月26日付のJETRO記事)
搭乗予定のフライト名の欄もあるのですが、Mビザは空欄のまま進めました。
↓失敗写真例
第二関門:申請の予約
さあ、いざビザ申請センターに予約と思ったら本当に1ヶ月先だった、、毎日細かくチェックしていればキャンセルとか変更で突然空きがでることもあるそうですが、面倒だし。結局一番早い1ヶ月先の時間を予約。一応1ヶ月近く余裕を持たせて、もし申請がダメでも旅行会社を通して申し込むつもりで。これ直前だと焦るよね、、
東京の中国ビザ申請サービスセンターの場所は有明。Google Mapにはもう、さまざまな口コミがあって、評価は2.6。3以下の評価の施設ってなかなかないよね。。。
どうやら問題になっているのが、旧パスポートとその写しとか公式サイトに記載のない必要書類や要件をその場で求められることだそう。何が必要になり、OKになるかはそのときの判断だそうで。なので口コミを元に、可能な限り過去のパスポートと必要になりそうなページの写し、さらに、過去にトルコの渡航歴があると時間がかかる書かれたサイトもあったので、(5年前だけど)トルコに行った理由を書いたレターなども用意しておきました。
なお、Mビザについては、中国現地企業からの招聘状が必要です。たまたまもらった招聘状が英語だったので、中国語じゃないとダメなどと書かれた旅行会社のサイトもあり、確認のためにメールしたら、以下のテンプレみたいな返事が来ました。結果、英語の招聘状でも大丈夫でした。
ビザセンターから来た返信メールは以下の通り(ただし2023年7月のもの)。
Mビザ申請の流れ:
https://www.visaforchina.cn/TYO2_ZH/
ホームページの「高速リンク」 ⇒ 査証(签证) ⇒ 申請表入力 ⇒ 個人予約 ⇒ 来館
必須書類:
・査証申請表、予約確認表
・第3国人の場合は、在留カードも
・中国側企業又は受入団体からの招聘状 (写し可)(書式は自由)
・旅券原本とその顔写真ページ及び中国ビザページ(有れば)の写し(直近2回)。及び直近の旧パスポート(有れば)の原本と顔写真ページのコピー;
・ 写真1枚、(当センターでも自動写真機が設置してある)。
※ 尚、ビザ申請は具体的な状況で判断し、追加資料を出して頂く場合もありますので、予めご了承ください。
※招聘状は主に下記内容が含まれること。言語は中国語、英語、日本語。
・ビザ申請者のお名前、性別、国籍、旅券番号、生年月日、
・招聘理由、招聘者との関係、訪問予定時間と予定地域(都市名まででOk);
・招聘者の会社名又は団体名、住所、電話番号、会社又は団体の押印、法人代表又は団体責任者の署名。
※ 個人申請が困難、予約が間に合わない場合は、駐日中国大使館登录の旅行代理店を通して申請を速めることも可能。
中国大使館ホームページ ⇒ 領事ウインドウ ⇒ 旅券・査証業務 ⇒ 旅行会社での代理申請
http://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/lszc/hzqzyw/201702/t20170208_2076094.htm
★帰化した元中国人は初めて中国ビザ申請する場合、最後の中国旅券と帰化情報の分かる戸籍謄本も必要。
第三関門:センター受付
有明にあるビルの12階、ビザセンターはまあまあの混み具合。予約時間の30分前くらいに行きましたが、そのまま書類をチェックされる列(これは30分くらい)に並び、その後3時間くらいまって申請窓口へ。長っ。いつ自分の順番になるかわからないので、出かけるわけにも行かないのです。実際、受付では仕事や目的などいくつか簡単な確認があって、ビザの有効期限を月単位で書くのを間違えていたのもその場で直せました。その場でパスポートを渡したら提出書類と一緒にゴムで留めて放り投げてた(笑。ビザがもらえる予定日が記された引き換え証をもらってあっさり10分もかからずに終了。トルコの渡航歴も英語の招聘状も問題ありませんでした。
8月のこの日、待ち時間を合わせセンターにいた時間はトータル3時間半。来ている人は日本人はほぼビジネス風と団体旅行風(ガイドみたいな人が先導していた)、あとは中国人や外国人で、中国人とその家族が多いようにみえました(中国語で話している人が多かったので、親族訪問?)。
このGoogle Mapの口コミ、旅行会社のサイトよりリアルなことがいろいろ書かれていて、本当に参考になりました。
第四関門:現地受取
申請提出後、受領証をもらい、受取日予定日は中3日空いた4日目の日にちが指定され、その日以降ならいいですよ、と言われました。受取は予約の必要がありません。申請を済ませたものの、通らない場合は連絡があるという口コミもあったので、一抹の不安を抱えつつも5日目に再び有明の。お盆期間のためか、待ち時間もなくすぐ窓口へ。申請は相変わらずの行列でしたが。。受領証を出して料金をお支払い。VISAのクレジットカードも使えました。
無事ビザ受け取ったー!とテンション上げておりました。
第五関門:日中関係
と、ここまでクリアしたのに、何と処理水問題で、出張中止になりましたとさ。ちゃんちゃん。どうやってタクシーに乗って日々移動するか、GoogleなどにアクセスするためにはWi-Fiレンタルしなきゃとか、支払いは日本のクレジットカードと連携できるAliPayアプリにしようとか、SNS調べまくっていろいろ策も巡らせていたのに。スタバにオリジナル月餅があるっていうから買おうと思ってたのに。個人情報だけご提供した形です。。。
外務省海外安全ホームページにある「中国:ALPS処理水の海洋放出開始に伴う注意喚起」というのは今もまだ有効です。嫌がらせに注意しろ、日本語を大きな声で話さない、日本の大使館・総領事館、日本人学校を訪問する場合は、周囲の様子に細心の注意、抗議活動等の場に遭遇した場合には決して近づかない、スマホで撮影しないように。ってなってるけど、いや、別にどれもやらんし。中国じゃなくても。
申請にこれだけの面倒があったのは、個人申請だからで、申請の手間と時間を節約するには、「駐日中国大使館登录の旅行代理店」を通すのがよいです。対応できる旅行代理店、増えてました。いつの間にかJTBもやれることになってるよ。
オンライン申請から受取まで、申請自体でなくて、申請の予約に1ヶ月ってなかなかないパターンでした。個人情報も細かすぎ。地方の中国路線も再開も増えてきたので、ビザ免除措置が復活するかと思いきや、今だに面倒な申請が続いている様子。商用についてはアライバルビザでも入れるようにはなったのですが、心配ですよね。現地でめっちゃ並ぶかもしれないし。そうこうしているうちに、申請書が緩和されたようです。
これまで記入が必要だった、申請者の学歴や家族情報、海外渡航歴など7項目を中心に、項目や記載内容が削減された。このうち、申請者の海外渡航歴を過去5年以内から1年以内に短縮したほか、学歴も最終学歴のみの記入でよいとした。
9月26日付JETRO ビジネス短信
第三国・地域へ乗り継ぐ72時間もしくは144時間のみ滞在のトランジットビザならビザは免除(10月11日付JETRO ビジネス短信)です。11月20日から東京または名古屋中国ビザ申請センターでは事前予約の必要がなくなりました(中国ビザ申請の事前予約廃止についてのお知らせ)。
中国では絶対Wi-Fiレンタルが必要!個人情報丸出しで面倒な中国ビザ申請。こんな面倒な手続きがあったら観光客は行けないよー