故人の銀行口座解約は「相続手続」。簡易手続に必要なものと流れを解説

雑記

 故人の金融機関4行の口座の解約手続きをした。

 故人の口座を解約する場合、相続の手続きとなる。少ない金額だったので(数百円から1万円まで)、全て簡易手続となった。必要書類は預金金額、遺言書の有無などで異なります。預金額が多い場合は、出生から亡くなるまでの期間の連続した戸籍謄本などさらなる書類が必要になるので注意。都度、直接確認した方がよいです。以下は金融機関4行で相続の簡易手続を行った、その記録です。

相続手続の流れ

 基本的な相続手続きの流れは以下の通り。

1亡くなった連絡の連絡(口座の入出金停止)

2必要書類を用意 ※遺言書、遺産分割協議書の有無などで必要書類は異なる。

3必要書類の提出

4払い戻しなどの手続き

三井住友銀行

 相続センターに電話し、故人の口座情報を伝える。相続手続きに必要な書類等を聞いて、あらためてサイトから店舗へ来店予約。郵送でのやり取りも可能。

  • 故人の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)※法定相続情報一覧図の写しでも可
  • すべての相続人の故人との関係がわかる戸籍抄本(または戸籍謄本)  ※故人の戸籍謄本で確認できる場合は不要
  • すべての相続人の印鑑登録証明書
  • 手続者の実印
  • 故人の通帳・証書・キャッシュカード
  • 相続に関する依頼書 ※銀行所定の書類に記入
  • 印鑑届 ※銀行所定の書類

 戸籍や印鑑登録証明は全て原本。戸籍は発行から1年以内、印鑑登録証明書は発行から6ヶ月。

 三井住友銀行はサイトに相続の手続方法がわかりやすく説明されていて、死亡の連絡(口座の入出金停止)がWebフォームからできて便利。実は死亡後すぐ凍結されるのかと、死亡日から数日後の引き落としもあったのだが、それについては何も聞かれませんでした。段取りがきちんとしていて、さすが大手。抜け目なし。

城南信用金庫

 こちらは店舗が近くでなかったため、電話と郵送でやりとり。まず電話で故人の口座解約と伝えると、同金庫の相続センターから必要書類を記載した書類を送るとのこと。株券があったが、引き継げるのは死亡から3ヶ月以内とのことで、それ以上経っているので相続は不可で、こちらも解約。

 数日後、必要書類が書かれた書類+料金受取人払いの封筒が届いたので、以下を入れて送付(書留で郵便局から送る)。

  • 被相続人の戸籍謄本 →  法定相続情報一覧図で可(電話で確認)
  • 相続人代表者(払戻を受ける人)の戸籍謄本 →   法定相続情報一覧図で可
  • 相続人代表者の印鑑証明書

 いずれも原本を入れて送る(コピー後に返却される)。店舗で手続きする場合は要予約。3日後、上で送った法定相続情報一覧図と印鑑証明書の返却とともに、相続書類+料金受取人払いの封筒が届き、以下を入れて送付。店舗の場合は来店予約制。

  • 相続取扱依頼書兼同意書
  • 出資持分・未払配当金払戻請求書兼振込依頼書
  • 被相続人名義の出資証券

 10日後、手続き完了の連絡が届く。振込は1~2ヶ月かかるとのこと。こちらの相続手続きのページ。サイトに簡易手続きについての説明はなし。対応もていねいでした。

記入するところが鉛筆でマークされている
古い通帳しかなかった

ゆうちょ銀行

 直接支店へ。死亡者の口座解約を伝えると、「相続確認表」「貯金等相続手続請求書)払い戻し請求書)」を書いて、受け取る本人の確認書類を見せただけで、解約と現金での払い戻しができた。早っ。

 ただし、残高が1000円以内だったため。高額ならさらなる書類が必要になります。相続手続きのページはこちら。ケースによって書類が異なるため、相続Web案内サービスで個別に案内するスタイル。

ゆうちょの簡易手続記入書類
郵政民営化以前の「ぱ・る・る」時代も長かった

神奈川銀行

 サイトに相続等の説明がなく、直接支店へ。死亡者の口座解約を伝えると、口座が古すぎてその場で確認できないので、後で電話するとのこと。後日電話で必要書類を伝えられ、再来店の日時を伝える。その際に以下を用意するように伝えられる。

  • 故人の除籍謄本 →  法定相続情報一覧図で可
  • 相続人の戸籍謄本 →  法定相続情報一覧図で可
  • 相続人の印鑑登録証明書と実印
  • 本人確認書類
  • 解約する通帳、印鑑、カードなど

簡易手続きなので書類は以上。店舗で以下を記入。

  • 預金口座解約請求書
  • 相続手続き依頼書
  • 振込依頼書 

 印鑑登録証明書の返却はなし(他行は書類はコピーして戻してくれた)。現金でその場でもらえず、振込のみ(しかも振込手数料660円がかかる)。公式サイトに相続に関するページなし。

神奈川相互銀行から神奈川銀行(かなぎん)へ

【参考】戸籍謄本と戸籍抄本の違い

謄本 戸籍に記載の全部の写し。戸籍に記載されている全員の身分事項を証明するもの。戸籍全部事項証明書。謄本=写本、書き写した本のこと

抄本 戸籍の記載の個人の写し。戸籍に記載されている人のうち一人または複数人の身分事項を証明するもの。戸籍個人事項証明書。抄本=元となる原本から抜き書きした本や文書

yuma
yuma

いきなり来店するより、相続センターがあるところはまずそこに問い合わせして、自分のケースに合わせた必要書類を確認した方が効率的。戸籍は本籍地のある市区町村役場、印鑑登録証明書は住民票のある市区町村役場で、法廷相続情報一覧図は法務局で取る必要があります。

タイトルとURLをコピーしました