刑務所の跡地を観光地としているところは結構ある。過去に行った刑務所をご紹介。
南アフリカのロベン島 マンデラが18年過ごした監獄島
ネルソン・マンデラやジェイコブ・ズマなど後に大統領となる反アパルトヘイトの政治犯が収容されていたロベン島。流刑地としての使用は17世紀に遡り、ハンセン病患者の隔離の地にもなり、1961年から1991年には当時の政府が作ったMaximum Security Prisonに政治犯が収監。マンデラはここで18年間過ごし、釈放時は72歳でした。今はロベン島博物館となり、1999年には世界遺産に登録。実際に収監されていた元政治犯がガイドをするので、超リアルなお話が聞けます。ケープタウンからフェリーでアクセス。
カナダのキングストン刑務所 2013年まで現役だった刑務所
英国統治下で首都だったこともあるオンタリオ州キングストンに1835年に開所したキングストン・ペニテンシャリーは2013年まで現役最古の刑務所だった。KPあるいはキングストンペンと呼ばれ、有名な凶悪犯も入っていたためカナダでは知られる刑務所。キングストンはトロント、オタワ、モントリオールの真ん中にあり、オンタリオ州の人口密度の高さから、必然的に犯罪率も高水準。キングストン周辺には一番多いときで、警戒レベルの異なる10つの刑務所が存在したという。
KPは現在キングストン・ペニテンシャリー博物館として見学でき、元刑務官が当時のエピソードなどを解説してくれる。監房内も再現されているのがリアル。カナダでは警備レベルが中程度以下なら本やカセットテープなど私物の所持が許されているそう。
オーストラリアの旧メルボルン監獄 囚人体験ツアーが楽しい
英国統治時代に作られた19世紀の都市型監獄の旧メルボルン監獄。1851年の金鉱発見で多くの移民がビクトリア州に流入するのにともない、もともと混雑していた監獄を建て増し。1929年の閉所までに133人を絞首刑にしたところで、盗賊で英雄の有名人ネッド・ケリーが処刑された場所としても有名。19世紀の独房等が見られるほか、ネッド・ケリーのデスマスク、実際に使われた拷問器具やら絞首台もあります。
ここでは留置所体験ができる30分のツアー、The Watch House experienceがおすすめ。参加者は罪状や出身などが書かれた紙が渡され、ツアー中はその囚人を演じながら、看守とやりとりが進行します。さながらコントのよう。囚人気分を味わいつつ、留置所の見学ができます(ただし英語)。
結論:どこも本物の施設なのでリアルすぎ。囚人の扱いで、その国の社会が見えてきたりします。